メディカルチェックの内容の多様性について

メディカルチェックは、生活習慣病などの予防に欠かせない重要な検査です。メディカルチェック専門のクリニックや健診センターでは、特に疾病の自覚症状がない人に対しても、潜在的なリスクを調べるため、多様なメディカルチェックを行っています。こうした機関では、メディカルチェックだけを専門とする看護師が働いているのです。メディカルチェックには、血圧測定や身体計測など、誰でも自分でできるものもありますが、血液検査や画像診断など、採血やCT検査機器など特別な技術や装置が必要なものもあります。

血液検査は検査項目が多く、主に肝臓の働きを調べるALTやASTのほか、LDLコレステロール値や中性脂肪などがメインとなるでしょう。前立腺癌の有無を検査するPSAや腫瘍マーカーなどは、特別な必要性が認められる場合や本人の希望があるケースに限り、実施されます。画像診断にはCTやMRI検査があり、現場ではCTが多用されています。ただし、CTはレントゲン撮影以上に被曝のリスクを伴うので、頻繁に実施することはできません。また、スライスの数値によって鮮明度が変わります。

CTならどんな装置でも同じように細部まで鮮明に映るとは限らないのです。調べる部位にもよりますが、必要なら造影剤を入れて撮影します。MRI検査は磁気を使用するタイプで被曝の心配がないものの、狭い空間で大きな音がするため、閉所恐怖症の人には耐え難いこともあります。また、胸部や腹部のMRI検査では呼吸が乱れると撮影が難しくなることもあり、患者の協力が欠かせません。